ラモン・アジャラ Ramón Ayala

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ARGENTINA アルゼンチン

南米大陸の豊かな大自然を国土に抱くアルゼンチン。
銀の河と呼ばれるラプラタ河 Río de La Plataを筆頭にたくさんの川が流れています。

アルゼンチン北東部はウルグアイ、パラグアイ、ブラジルの三国国境に接し、上流に世界3大瀑布「イグアスの滝」をもつパラナ川やウルグアイ川などラプラタ河の支流があって、その地域に暮らすアルゼンチン人にとって、「川は心のより処。川とともに生き、暮らし、生涯を終える」というような生活をしてきました。

そんなアルゼンチンの"川べりの音楽(música litoral)"の偉大なるコンポーザー・作詞家であり、自ら弾き語りも行うSSWにラモン・アジャラ Ramón Ayalaという人がいます。

(同姓同名でメキシコ人の音楽家が居ますが、全くの別人ですのでご注意下さい)


Ramón Ayala salio en el Festival del Cosquín 2011.
コスキン音楽祭2011年出演のラモン・アジャラ「綿摘み農夫 El cosechero」


チャールズ・ブロンソン似の風貌で、音楽活動の他、画家としての顔や旅人・放浪者としての一面も。

2006年に初来日し日本で多くの音楽ファンを魅了させたアルゼンチンの女性歌手リリアナ・エレーロ Liliana Herrero、彼女がその時出演したTV番組「筑紫哲也NEWS23」で歌った『綿摘み農夫の歌 El cosechero』は川べりの地で働く農夫の生活を歌ったラモン・アジャラの代表作です。
アジャラの素朴なフォルクローレ歌曲を、リリアナはジャズやロックの要素を取り入れ独特のアレンジで現代に蘇らせ力強い心の歌として披露しました。サポートはギターのマティアス・アリアス Matías Arriazúとアカ・セカ・トリオで知られるパーカッションのマリアノ・"ティキ"・カンテーロ Marian "Tiki" Cantero。以来このトリオで数年活動を続けました。



他にもリリアナが好んで歌う「ラパーチョ Lapacho」や El Mensúなどもラモン・アジャラ氏の作で、このように数多くの名曲を発表、ウィキペディア・スペイン語版によると、2002年現在で300曲以上のポピュラー・ソングを生み出していると記載されている国民的音楽家です。

(余談ですが、実はリリアナは作詞・作曲を一切しない「歌うたい」です。気に入った曲を自身の感性であらわし、自らを「表現者」だと語っていました)

2年前ブエノスアイレスでのセシリア・パールのコンサートでリリアナと一緒にいるアジャラ氏にご挨拶する幸運に恵まれました。高齢なアジャラ氏の消息を詳しく知るアルゼンチン人音楽家たちは少なく、存在そのものがミステリーだったため「目の前にいらっしゃる」というだけで感動でした。

セシリア・パール Cecilia Pahlはアジャラ氏と同じミシオネス州 Pcia. de Misiones出身の女性歌手でこの日は初めてのアルバム「Corochiré コロチレー(つぐみ) Canta canciónes de Ramón Ayala ~ラモン・アジャラの歌曲を歌う」というラモン・アジャラ歌曲集を発表した記念コンサートでした。
ここでもアジャラ氏の素朴で土臭さの感じられる歌曲の数々を、リリアナのサポートでも知られるマティアス・アリアス(g)&アカ・セカ・トリオのマリアノ・"ティキ"・カンテーロ(perc.)を中心に、名盤「水の光 Luz de agua」で知られるパラナーの若き才能セバスティアン・マッキ(pf.) Sebastian Macci&フェルナンド・シルバ Fernando Silva(V.C.)やチャマメの至宝、バンドネオン奏者のフアン・ヌニェス Juan Nuñezが加わり実にモダンで洗練された極上のアルゼンチン音楽へと昇華しています。

<追記>
このアルバム・ジャケットのカラフルでやさしい動植物の水彩画は、イグアスの滝などアルゼンチン・ミシオネス州の自然美豊かな情景を描いた、セシリア・パールの夫であるイグナシオ・デ・ルッカ Ignacio de Luccaの作品。ジャケット内部にも美しいアマゾンの自然美パノラマが描かれています。背の高いおだやかな表情のご主人です。コンサート会場にはお二人の娘さんもいらっしゃっていました。

Corochire_CeciliaPahl.jpg
" Corochiré " Cecilia Pahl

2010年11月開催のセシリア・パール、アルバム発表コンサート。ラモン・アジャラも駆けつけた@fotologue
El concierto de Cecilia Pahl en CAFF, noviembre, 2010


3月10日にまもなく86歳(Fundación Memoria del Chamamé チャマメ・メモリアル財団サイトのデータによると1937年生まれが正解のようですので訂正)76歳の誕生日を迎えるアジャラ大先生ですが、年齢を感じさせない現代のガウチョを彷彿させる紳士、今年も精力的に音楽活動をされています。

毎年1月開催のアルゼンチン最大のフォルクローレ音楽祭典「コスキン・フェスティバル」で毎年歌われているという情報があり、さらに本日3月3日アジャラ大先生が引き語りする貴重な写真がFacebookで紹介されました。

▼以下URLご参照
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=221556847984206&set=at.221552261317998.1073741825.100003896777888.1605499497&type=1&theater
(Facebook Ramón Ayalaより引用)

新旧音楽家たちの交流や、国と国を超えた国境なき音楽交流、そういった活発な活動で大御所音楽家たちも大いに刺激を受け、益々音楽活動が盛んになるような、そんな気がします。


ラモン・アジャラ2007年頃の映像。

<追記>
2013年マルコス・ロペス監督によるドキュメンタリー映画『ラモン・アジャラ』がいよいよ公開されました。
https://www.facebook.com/ramonayalalapelicula
そして、2012年~2013年にかけてレコーディングされた自身のソロ・アルバム『Cosechero』 by Ramón Ayalaが2014年発売、ますます精力的に活躍されています。映画はぜひ日本でも見れたら、、、と祈る日々です。また自身の絵画展もぜひ同時開催されたら最高なのですが・・・


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